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2006年10月29日 (日)

功名が辻(女流脚本家に魅了されて)

NHKの「功名が辻」もいよいよ佳境に入ってきた。天下分け目の関ヶ原の戦いが目前なのだ。豊臣家への「義」よりも徳川家康の「理」を選んだ山内一豊であった。脚本家、大石静の描く一豊の妻「千代」は聡明で、控えめで、そして積極的で、才色兼備と呼ぶにはあまりにも一義的であり、もっと多彩な位置づけが必要な女性である。

「功名が辻」の劇中にのめり込むにつれて、自然にこの作品の脚本家である大石静にも興味が向いてしまう。彼女の作品は例えば、NHKの朝ドラ「ふたりっ子」や「オードリー」等をはじめとする作品が有名であるが、この「ふたりっ子」で向田邦子賞と橋田賞を受賞したことにより、偉大なる女性脚本家の大御所二人の名前を戴く賞の受賞が、脚本家としての王道を歩むこと明白で、畏敬の念を抱きつつも、その人となりについてはあまり知る事はなかった。

その彼女のエッセイを読むと、抱腹絶倒してしまうのである、あまりにも可笑しくて。もともと役者の出身であった大石静が、あるプロデューサーからテレビ番組の出演依頼があったとき、彼女に与えられた役回りとは次のようなものであった。

彼女が演じるややブスの女は、ある日突然、長年つき合ってきた男にフラれる。男には新しい女が出来たらしい。(中略)男の新しい女は、どう見たって自分よりブスではないか。ややブスの女は激しい衝撃を受ける。あんなブスの為に、わたしを捨てたの?」大石静 男こそ顔だ!文春文庫146頁より引用。 

結局この出演依頼を彼女は断ったらしいのだが、私の抱く大家としての彼女のイメージが、音を立てて崩れさっていった。しかし私も含めた大方の読者は、新たな「大石静」像を手に入れることができたのだから、幸福なのかもしれない。

司馬遼太郎原作、大石静脚本の「功名が辻」もいよいよ大詰め。楽しいひと時こそ、時間の過ぎるのは早い。来年は「風林火山」、そして再来年は「篤姫」が登場する。今の高校のカリキュラムでは、世界史が必修で、日本史は選択科目であるそうだ。「大河」を観れば自然と日本史に興味が湧くといった昔の高校の日本史の先生の話は、今の高校生には笑い話にすぎないのかな?

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