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2007年10月27日 (土)

西部戦線異状なし

「西部戦線異状なし」はドイツ人、レマルクの同名の小説を映画化したもので、第一次世界大戦に従軍した彼の実体験がベースになっている。このあまりにも有名な不朽の名作であるが、私は今まで観たことがなく、先日NHK-BSで放映されたため、その絶好の機会を得ることができた。

第一次世界大戦が始まり、学校においても、生徒の前で国家のために軍隊に志願することを勧める教師。戦争の現実を知らない彼らは愛国心に燃えて、次々と戦地へ赴く。

しかし本物の戦争は全くの地獄絵そのもので、目と鼻の先で仲間の兵士がバタバタと死んでゆく。爆風で脚を負傷した兵士。目が覚めたとき、手術で脚を切断されたため、それが無いことに気がつき、「俺の承諾もなしに勝手なことするな」と泣き叫ぶ。

はじめは年配の兵士と馬が合わなかった主人公、ポールであるが、陰惨な戦場下における戦友としてやがて打ち解けてゆく。その老兵も戦闘機が落とした爆弾によってポールの目の前で息絶える。

そして戦闘中、つかの間の静寂のなか、ポールの前方にふらりと蝶があらわれ、羽を休める。塹壕から身を乗り出し、そっと手を伸ばすポール。そのとき敵のスナイパーに銃撃され、彼も絶命してしまう。

この映画で印象的だったのは「老人(政治家)が戦争を起こし、そのために多くの若者が戦場に送り込まれ命を落とす」というセリフであった。

今日、やはりNHKで、「バグダッドER」という、イラク進駐のアメリカ軍のER(緊急救命室)の一日を映像にしたドキュメンタリーを観た。次々と負傷した兵士がERに運ばれる。あるものは手足を切断され、あるものは懸命の手術にも関わらず命を落とし、またあるものは負傷のためアメリカに帰還しなければならないことに無念さを吐露する。

戦争の実情は今も昔も変わらない。1930年制作の「西部戦線異状なし」で描かれた惨状は約80年経った今もそのままの形で展開されてゆく。人間に「喜怒哀楽」という感情が無くならない限り、人間は戦いを止めることはないだろう。もっともそれは人間を人間足らしめる最も根源的なものであるが。それが私のむなしい感想だった。

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