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05/11/2008

アンナ・ネトレプコの「椿姫」

アナログレコードの時代、カルロス・クライバーの「椿姫」は名演と評された。しかしレコードであるので、音のみでの鑑賞であり、舞台の様子はレコードジャケットの写真を通じてイメージするしか無かった。

21世紀に入って、AV機器の発達により、視聴者はテレビの前でヨーロッパのオペラを、大いなる臨場感に浴しながら堪能できるようになった。

昨日NHK-BSで放送された2005年のザルツブルク音楽祭の「椿姫」のライブは、当時からオペラファンの話題を独占した。主役のヴィオレッタを演じるアンナ・ネトレプコは官能的ともいえる美貌の持ち主である。貴族をパトロンに持つ娼婦、ヴィオレッタの役回りは、現在彼女によるものが最も相応しいともいえる。

彼女はその美貌に加えて、勿論美声の持ち主で、役者としての演技力も申し分ない。そうすると、我々視聴者は、とても楽にこのアンナ・ネトレプコのヴィオレッタに感情移入できるわけだ。これはヴィジュアル的な要素の大きいオペラには大事なことだ。

実際2時間半近い上演時間は、ライブならではの熱気と緊張感に包まれて、あっという間にフィナーレを迎えた。アナログレコード時代の煮え切らぬフラストレーションを、我々は現代のテクノロジーによって解消できるようになった。素晴らしいことだ。


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