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2010年9月

2010年9月23日 (木)

青空文庫

iPhone用に青空文庫の作品をダウンロードした。しばらくはソフトバンクのWi-Fiスポットが無料で利用できるので、マクドナルドでコーヒーといっしょにアップルパイを食べながら、読書に勤しんだ。電子書籍はすこぶる読みやすい。とりあえず読んだのが、有島武郎の「生まれいずる悩み」と夏目漱石の「草枕」の二作品。

「生まれいずる悩み」については、10代に読んだ時の感動が忘れられず、もう一度それに浴してみたいという理由からで、「草枕」については、やはり10代に読んだときに内容がちんぷんかんぷんで、40を過ぎてからなら多少はそれが把握できると考えたのだが、やはり難解で、私って全く成長していないのかなって、少し自己嫌悪に陥ってしまった(笑)。

「生まれいずる悩み」は再度感動した。押さえがたい至高の芸術への成就という感情を抱いた主人公の生き様を通して、「夢」に向かってひたすら奮闘した10代、20代の自分自身が愛おしく思えた。この作品を読み返しながら、奄美の自然を描き続けた「田中一村」の姿がオーバーラップしてくるのも自然なことであろう。来月には鹿児島市立美術館で「田中一村」展が催されるので、必ず行くつもりだ。

「草枕」は難解ではるが、主人公の眼を通した「漱石」の芸術論を拝読しながら、明治の文豪の学問的な素養にいたく感心するのである。私が改めて認識したのは、明治の西洋文化導入の黎明期にあって、漱石のような文人が、かくも完成度の高い西洋の芸術論を展開できたわけを理解できた点ある。

明治以前の教養人には「漢語」の理解があった。そのため「西洋」の導入に無理なく対応できたのだと考えた。「漢語」を理解するということは、すなわち「外国語」を理解するということと同義であり、「漢語の翻訳」という流れが「西洋語の翻訳」においてもよどみなく応用できたのだと感心したのだ。そのあたりの理解で、私も10代よりも少しは成長したと自己採点できるのかも。

「青空文庫」は古典的名著の宝庫であるので、もう少しだけ読書人になるつもりだ。

青空文庫

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