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2011年8月

2011年8月19日 (金)

木綿のハンカチーフ

先日ラジオを聴いていたら、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」が流れていた。素晴らしい歌だと思うのだが、私は歌詞の内容を気に留めることなく、今までず〜と過ごしていた。ところが、丹念に「木綿のハンカチーフ」の歌詞を追ってみると、「酷い話だなあ」と気づいたのだ。

故郷を離れ都会へ出た男と故郷に留まる女の遠距離恋愛の様子を綴った歌詞なのだが、最初男は都会で女への贈り物を見つけると言い、女はそんなものは要らないから、都会の色に染まらないでと、けなげに応じる。キラキラ輝く指輪を送ると男が約束しても、女はあなたのキスにまさる輝きはないと応える。

男がスーツ姿の俺の写真を見て欲しいと言っても、女は寒いから、からだに気をつけてと返事するのみ。そのうちに男は「故郷には帰れない」と告げて、別れ話をもちかけるのである。それに対して、女は最後のお願いとして、悲しいので涙を拭く「木綿のハンカチーフ」をくださいとだけ返すのである。

これって今の感覚でいくと、どうなんだろう。こんな風な別れを告げる男なんて、掃いて捨てるほどいるだろうし、男女のスタンスが入れ替わる場合も多々ある。大黒摩季は「冗談じゃない、同情のセックス」なんて歌っちゃうし、「アッシー君」「メッシー君」の時代、更には昨今の「草食系男子」の時代を経て、ほとんど立場が逆転しているような気もする。

純で従順過ぎる恋人は今風ではないかもしれないが、結構昔はこういうのって多いのよ。例えば有名なイプセンの「ペール・ギュント」は全くこのパターン。放蕩息子のペール・ギュントは、純朴なソルヴェイグという彼女がいながら、放ったらかしにしたまま何十年も故郷を留守にし、年老いて無一文になってから戻ってくるのだが、その間ソルヴェイグはず〜とペールを待ち続け、そんな貞節なソルヴェイグの膝の上でペールは安堵して息を引き取るって物語。

流行歌って、やっぱ、その時代を映す鏡なんですかね。「木綿のハンカチーフ」の頃もいい時代といえば、いい時代なのかもしれないし。

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