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2013年2月17日 (日)

アメリ

「X染色体を持った父、ラファエル・プーランの精子が、妻、アマンディーヌの卵子へ猛ダッシュし、9ヶ月後、アメリ・プーランが生まれた」という生々しい映像と淡々としたナレーションで始まるこの映画は、一筋縄では行かないと思えた。

父のプーランはトイレで、誰かと並んで用を済ませるのが嫌いで、変なサンダルを履いているのを他人に見られ、冷たい視線を浴びせられるのが嫌いで、ぴったりと張り付いたスイミングパンツが嫌いで、一方、壁紙の大きな切れ端を剥いだり、靴の手入れをしたり、道具箱から道具を全て取り出し、箱の中を綺麗に掃除し、道具を元に戻すのが好きだ。

母親のアマンディーヌはかなり神経質で、顔が引きつっていて、気が弱い。入浴中、お湯で指がふやけるのが嫌いで、戸外で他人に手を触れられるのが嫌いで、朝起きたとき、頬に枕の跡が付くのが嫌いだが、テレビでフィギュアスケートの選手のコスチュームを見るのが好きで、床を磨くのが好きで、ハンドバッグを空にして、綺麗に手入れし、中身を元に戻すのが好きだ。

6歳のアメリは、父親に抱擁されるのが好きだが、医者である父は一月に一回娘を診察する以外は、娘と接触することはなく、そのためアメリはその診察のとき、嬉しさのあまり興奮して胸がはち切れそうで、父は娘は心臓が悪いと本気で思った。親の方針で学校には行かず、教師の資格のある母のアマンディーヌが直接教えた。

アメリには遊ぶ友達もなく、自分だけの空想の世界に浸るのだった。彼女の独特な世界観では、LPレコードはパンケーキのように作られ(映像を観ないと意味が分らない)、自殺願望の強いBlubber(脂身の意)という名のペットの金魚が、ジャンプして金魚鉢から飛び出してしまい、アメリはヒステリックに泣き叫んだ。

情緒不安定なアメリを落ち着かせようと、母のアマンディーヌがお古のインスタントカメラを娘に与えると、路上で写真を撮っていたアメリの前で車同士が衝突し、近所のオッサンに事故の責任を押し付けられ、数日後、そのオッサンに悪戯をし、リベンジを果たした。ちなみにその内容は、オッサンがテレビでサッカー観戦をして夢中になっているとき、屋根にあるアンテナのケーブルを引き抜いたりして妨害すること。

アマンディーヌがノートルダム寺院にアメリを連れてお祈りに行くと、寺院のてっぺんから飛び降りた人と母がぶつかり、母は死亡した。父と二人だけの生活はアメリを更に非社交的にした。それから5年後、彼女は家を飛び出し、モンマルトルでウエイトレスを始めた。

以上は、あくまで物語の序盤でのできごとであり、いよいよアメリの周りの風変わりな人々とのキテレツな話が展開することになる。映画は2001年の作品だそうだ。当時22歳のアメリ役オドレイ・トトゥは34歳になり、それなりに女優としてのキャリアも積んでいる。この映画は落としどころに上手くハマってしまうと、かなり楽しい。


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